肌が陥没してしまうクレーターは、ニキビ跡治療の中で最も難易度が高い領域です。一口に凹凸と言っても、開口部が狭く深部に刺さる「アイスピック型」、底面が平らな「ボックスカー型」、皮膚が引き攣れて緩やかに窪む「ローリング型」が存在し、それぞれ有効な手立てが異なります。
近年スタンダードとなったマイクロニードル治療において、ポテンツァのニキビ跡への効果は非常に高く評価されています。極細針の先端から真皮層へ直接高周波(RF)を照射しつつ、ドラッグデリバリー機能でポリ乳酸製剤(マックームなど)を均一に注入できるため、毛穴の開きから中等度のボックスカー型まで幅広く対応します。
対して、コストパフォーマンスの面で根強い支持を集めるダーマペン4によるニキビ跡の経過を見ると、浅い凹凸の平滑化には貢献するものの、施術後3〜5日程度の強い赤みと皮剥けを伴います。真皮深層に達する重度のクレーターに対しては、ダーマペン単体では限界を迎えるケースが少なくありません。
そこで見落とせないのが、ローリング型の線維を物理的に断ち切る「サブシジョン」です。皮膚の裏側で真皮と皮下組織を癒着させているコラーゲンの束を特殊な針で剥離し、できた間隙にヒアルロン酸などを注入して再癒着を防ぎます。サブシジョンによるクレーター治療の費用は1回あたり数万円から設定されており、ポテンツァや炭酸ガスフラクショナルレーザーと組み合わせる「複合治療」が、難治性瘢痕を攻略する鍵となっています。