記憶を巻き戻せば、彼女のキャリアを大きく転換させたのは実写映画『銀魂』でのヒロイン・神楽役だった。当時、誰もが「あの奇跡の美少女に鼻をほじらせ、白目を剥かせるのか」と半信半疑だった。しかしスクリーンに現れたのは、観客の予想を遥かに上回る全力の表情崩しだった。
自らに貼られた「清純派」というラベルを、他人に剥がされる前に己の手でビリビリに破り捨ててみせた瞬間と言ってもいい。美しさと滑稽さの振れ幅。このギャップが大きければ大きいほど、観客の脳裏に刻まれるカタルシスは巨大なものになる。彼女は天才的な感覚でそれを理解していた。