腹腔鏡手術のへその傷口が痛む・膿む?治癒経過としこりの真相とケア

腹腔鏡手術のへその傷口が痛む・膿む?治癒経過としこりの真相とケア

腹腔鏡手術のへその傷口が痛む・膿む?治癒経過としこりの真相とケアに関する疑問や疑問点を初心者にも親しみやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

ネット上には「傷口は乾燥させてカサブタを作るのが一番早い」「傷口の化膿にはマキロンなどの消毒液をたっぷり塗るべき」という古い常識がいまだに散見されます。しかし、現代の湿潤療法(モイストヒーリング)の観点から言えば、これらは治癒を大幅に遅らせる誤った処置です。

傷口を消毒液で頻繁に消毒すると、侵入した細菌だけでなく、新しく生まれてきた健康な皮膚の細胞や肉芽組織まで破壊してしまいます。また、創部を完全に乾燥させると細胞の遊走が阻害され、かえって傷跡が深く残る原因になります。水道水の流水で汚れを洗い流し、適切な被覆環境を維持することが現在の創傷管理のスタンダードです。

長期間にわたり傷跡が治らない原因と受診目安として考慮すべきもう一つの要因は、「縫合糸膿瘍(ほうごうしのうよう)」です。筋膜や皮下を縫い合わせた医療用の糸(吸収糸・溶ける糸であっても)に対し、生体が異物反応を起こして小さな膿の塊を作り、糸が自然排出されるまで数ヶ月間ジュクジュクとした分泌物が止まらない現象です。市販の軟膏を塗り続けても根本解決にはならず、形成外科や消化器外科で糸を取り除く処置が必要になります。

【プロの結論】自宅ケアで様子見できる人・直ちに再受診すべき人の判断基準

読者が今すぐ自らの状況を判定できるよう、明快なスクリーニング基準を提示します。

【自宅ケアで様子見が可能な条件】
痛みが日ごとに弱まっており、激しい熱感がない。浸出液は無色または淡黄色でサラサラしており、嫌な臭いが一切しない。へそのしこりは小さく、腹圧をかけても外へ飛び出してこない。これらの条件を満たしている場合は、前述の「愛護的洗浄」と「テープ保護」を続けながら次回の定期検診を待つ形で問題ありません。

【直ちに医療機関へ再受診すべき条件】
黄色や緑色のドロッとした膿が出ている、または明らかに腐敗臭がする。へその周囲が赤く腫れ、ズキズキとした拍動痛や発熱がある。立ち上がるとへそがコブのように膨らみ、手で押しても引っ込まない。傷口がパックリと離開した。これらの兆候が一つでもある場合は、感染の重症化や切開創ヘルニアの嵌頓を防ぐため、受診予約日を待たずに速やかに執刀元の病院へ連絡してください。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。