Q1:非結核性抗酸菌症と診断されたら、あと何年生きられるのでしょうか?
A1:本症は病型や個人の体力によって経過が全く異なり、一概に「あと何年」と決まるものではありません。軽症の結節・気管支拡張型であれば、10年生存率は85〜90%を超え、一般の平均寿命と変わらない天寿を全うする方が大勢います。焦って余命を考える必要はありません。
Q2:咳と一緒に血が出ました(喀血)。これはもう末期の状態ですか?
A2:直ちに末期を意味するわけではありません。炎症によって気管支周囲の毛細血管が拡張し、もろくなった血管が破れて出血することは、本症の経過中によく見られる症状です。ただし、洗面器一杯分のような大量喀血は窒息の危険があるため、至急救急要請が必要です。少量であっても止まらない場合は速やかに呼吸器内科を受診してください。
Q3:なぜ「痩せている人」ほど予後が悪くなりやすいのですか?
A3:慢性的な呼吸器疾患では、呼吸をするだけで多くのエネルギーを消費します。脂肪や筋肉が減少して低栄養(低アルブミン・低BMI)に陥ると、免疫細胞の働きが低下して菌の増殖を抑えきれなくなるためです。臨床的にも、BMIが18.5を下回ると生存率が有意に低下することが数多くの論文で証明されています。
Q4:薬を一切飲まずに天寿を全うできるケースは本当にありますか?
A4:実際に数多く存在します。特に排菌量が少なく、CT画像上の病変が限局的な結節・気管支拡張型の場合、抗菌薬の副作用リスクを避けるため、積極的な投薬を行わずに数か月に一度の画像検査のみで10年、15年と平穏に過ごされる患者は珍しくありません。