骨や神経の異常に起因する首・肩の痛みにおいて、代表的な疾患が「頚椎症(頸椎症性神経根症・脊髄症)」と「胸郭出口症候群」です。両者はともに首から肩、腕にかけての痛みやしびれを伴いますが、神経が障害されている部位が根本的に異なります。
自身の状態を把握するためにも、まずは以下の頚椎症 症状チェックリストを確認してください。
- 首を後ろに反らしたり、痛む側へ倒したりすると、肩から腕にかけてピリッとした痛みが走る
- 手の指先にしびれや冷感があり、細かなボタン留めや箸の操作がぎこちない
- 上を見上げる動作がつらく、うがいをする姿勢が維持できない
- 歩行時につまずきやすくなったり、足が前に出にくい感覚がある
これらの項目に複数当てはまる場合、加齢や変形に伴い椎間板がつぶれ、神経根や脊髄を圧迫している可能性が高くなります。特に下肢のつまずきや排尿障害を伴う場合は、脊髄そのものが圧迫されている重篤な兆候であり、早期の専門的処置が求められます。
一方で、つり革につかまる動作や重い荷物を持つ動作で肩から腕にかけてだるさ・しびれが悪化する場合、疑われるのが胸郭出口症候群です。これは首から腕に向かう腕神経叢や鎖骨下動脈が、鎖骨や第一肋骨、斜角筋などの狭い隙間で圧迫されることで発生します。なで肩の若い女性や、重量挙げなどで首周りの筋肉を過度に鍛えた男性に好発し、電車のつり革を握り続けると腕全体が白っぽくなったり脱力感を覚えるのが特徴的な所見です。