多くのリスナーを惹きつけてやまないのが、作詞を担当したhydeによる詩的でドラマティックなリリックの世界観です。雪解けとともに芽吹く命や、凍てついた心が愛によって救われていく情景が繊細な言葉遣いで描かれていますが、この楽曲の背景にはファンの間で語り継がれる感動的なエピソードが隠されています。
当時hydeは、世界名作劇場のアニメ『フランダースの犬』のラストシーンから着想を得て歌詞を執筆したことを明かしています。主人公ネロと愛犬パトラッシュが大聖堂のルーベンスの絵の前で力尽きる悲劇的な結末に対し、「もしもあの瞬間に奇跡が起き、暖かな春が訪れて助かっていたら、2人はどんな景色を見ただろうか」というアナザーストーリーとしての祈りが込められているのです。
タイトルの「スノードロップ」は、雪を押し分けて咲く白い春の先駆けの花であり、その花言葉は「希望」や「慰め」を意味します。絶望の淵にいた魂が光に包まれて再生していくプロセスが鮮やかに描かれており、ラルクの「snow drop」に込められた歌詞の意味を知ることで、楽曲の持つ温もりと哀切がより一層胸に迫ります。