KEIKOの健康回復を語る上で欠かせないのが、生まれ育った故郷・大分県臼杵市の存在です。彼女の実家は、創業100年以上の歴史を誇り、ミシュランガイド東京でも三つ星を獲得した名門中の名門「料亭 山田屋」。格式ある料亭の次女として育った彼女は、病に倒れた後、喧騒の東京を離れて大分へと生活拠点を移しました。
都会の過酷なプレッシャーや報道陣の追跡から守られた環境下で、家族の深い愛情と大分の豊かな自然、そして滋味あふれる郷土の食に支えられながら、彼女は一歩一歩リハビリを進めてきました。かつて自著やインタビューで語られていた「歌うことが日常のすべてだった生活」から、朝起きて散歩をし、季節の移ろいを感じ、家族と団らんを囲むという「生活者としての時間」を取り戻したことが、脳血管疾患からの劇的な機能回復を力強く後押ししたと周囲の関係者は口を揃えます。
2023年1月には、地元・OBSラジオの番組『情熱ライブ!Voice』で約11年ぶりとなるスタジオ生出演を果たし、レギュラーコーナーを担当。ブースから流れてくる声は、かつてのglobeの歌唱時と何ら変わらない張りと抜けの良さを持ち、スタッフや共演者とテンポの良い掛け合いを披露しました。この大分ラジオ出演のニュースは全国へ駆け巡り、単なる療養生活を脱して社会的な活動を完全にリスタートさせた象徴的な出来事となりました。