yasuのソロプロジェクトである「Acid Black Cherry(ABC)」とJanne Da Arcの音楽性は、一見すると地続きに見えながら、本質的な構造において明確な差異が存在します。この比較は、yasuという稀代のソングライターの進化を読み解く上で欠かせない視点です。
Janne Da Arcの最大の特徴は、「全員がメインを張れる5人のインストゥルメンタル・バトル」です。youのテクニカルなネオクラシカル・ギターとkiyoのプログレッシブなキーボードが主旋律を取り合い、shujiのツーバス連打とka-yuのドライブ感あるベースが土台を固める緻密なアンサンブルでした。
これに対し、Acid Black Cherryはyasuの頭の中にある理想の音世界を具現化するため、曲ごとにトッププレイヤーを招集するスタイルを採用。より重厚なラウドロック、ジャズや歌謡曲の要素を取り入れた濃密なエロティシズム、ストーリー仕立てのコンセプトアルバムなど、「yasu個人の美学の深化」に特化したプロジェクトでした。