地方の農業景観にも変化の風が吹いている。高齢化に伴う休耕田の増加という長年の課題に対し、付加価値の高いブランド品種の栽培に乗り出す若手農家が相次いでいるのだ。単に大量出荷するのではなく、無農薬栽培や地域固有の冷涼な気候を前面に出したプレミアム銘柄の直接販売だ。
岩手県のある農業法人では、地域の清流と有機肥料だけで育てた希少品種を限定パッケージでオンライン販売し、注文開始からわずか数分で完売するほどの支持を得ている。SNSをフル活用したストーリーテリングと直販モデルの組み合わせによって、従来の米作りのイメージを劇的に塗り替えた。地域経済を潤す新たなエンジンとして、若手たちの挑戦が実を結びつつある。