子どもの痛みを言葉で吹き飛ばそうとする試みは、日本独自のものではありません。海を越えた英語圏や欧州諸国でも、驚くほどよく似たおまじないやフレーズが親しまれています。
代表的な英語表現として知られるのが次のフレーズです。
- “Pain, pain, go away, come again another day.”
マザーグースの有名な童謡「Rain, Rain, Go Away」のメロディや言い回しをもじった表現で、痛みに「あっちへ行け」と命じるニュアンス。 - “Let me kiss it better.” / “Mommy will kiss it and make it better.”
「痛いところにキスして治してあげるね」という意味で、欧米では最も頻繁に使われる愛情表現を伴う手当て。
また、スペイン語圏では「Sana, sana, colita de rana, si no sanas hoy, sanarás mañana(治れ、治れ、カエルのしっぽ、今日治らなきゃ明日治る)」というリズミカルな呪文が定番です。文化や言語が違っても、親が子の痛みに寄り添い、触れ合いと言葉で痛みを包み込もうとする人間の本能は世界共通です。