盛岡競馬場のダート1200メートルは、地方競馬の概念を覆す特殊なコースだ。スタートから最初のコーナーまでの距離が長く、テンのスピードが出やすい構造になっている。下り坂を利用して加速したままコーナーに突入するため、前半の3ハロンは極限のハイペースになりがちだ。
しかし、勝負の分かれ目は最後の直線に潜んでいる。勾配1.5%の急坂だ。ここで脚色が鈍れば、後方に控えていた差し馬が一気に襲いかかる。高速馬場への適性、急坂を苦にしないパワー、そして激しいラップに翻弄されない折り合い。この3点が揃って初めて、勝利の女神は微笑む。