ネット上の掲示板やSNSでは、高崎高校に関して時に極端な噂や誤解が飛び交うことがあります。その典型が「名門私大の指定校推薦枠をほとんど使わず無駄にしている」「男子校だから浪人率が高すぎて危険」という言説です。これらの実態はどうなのでしょうか。
まず、高崎高校の指定校推薦についてです。同校には早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学、さらにはMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)など、首都圏難関私立大学の指定校推薦枠が豊富に割り振られています。しかし、実際にこれらの枠を利用して進学する生徒は学年全体で見ても極めて少数にとどまります。
推薦枠が余る最大の理由は、「生徒の多くが第一志望の国公立大学一般選抜を最後まで諦めない文化」にあります。「推薦で早く決めること」を良しとせず、たとえ模試の判定が厳しくとも共通テストと二次試験に向かって自力で学力を磨き上げる生徒が大多数を占めるためです。推薦枠は決して「無駄」にされているのではなく、生徒一人ひとりが自己の限界に挑戦した結果、一般選抜が主戦場となっているのが真実です。
もうひとつの側面が「浪人を恐れない挑戦志向」です。高崎高校の卒業生のうち、難関大を目指して既卒生(浪人生)となる割合は、一般的な高校と比較して高めに出る傾向があります。これを「現役合格指導の怠慢」と捉えるのは早計です。在校生や進路指導関係者の証言によると、「受かりそうな大学に妥協して進学するくらいなら、1年浪人してでも東大や医学部、本当に学びたい旧帝大を目指す」という骨太な気骨が生徒間に共有されているからです。失敗を恐れずに高い壁へ挑む姿勢は、同校の「三兎を追う(学業・部活・行事のすべてに妥協しない)」精神の表れとも言えます。