そもそも、主食である米にスープをかける、あるいは浸して食べる手法は、グローバルに見ればごく当たり前の食文化である。NHKの海外取材ドキュメンタリーや世界の食文化フィールドワークでも度々紹介されるように、韓国の「クッパ」、イタリアの「リゾット」、スペインの「パエリア」、さらには東南アジアの「スープフォーにご飯を投入する食べ方」など、液体と穀類を組み合わせる料理は世界中に溢れている。
海外のフードジャーナリストからすれば、「なぜ日本人は味噌汁にご飯を入れることだけにそれほど罪悪感を抱くのか」と首をかしげるという。器を手に持って食べる独自の文化を持つ日本だからこそ、器の汚れや箸の作法に対する過剰なまでの美意識が形成され、それが「マナー違反」という過剰なタブー視を生んだと考えられる。