幕末を震撼させた「コロリ」の正体とは?コレラ流行の歴史と教訓

幕末を震撼させた「コロリ」の正体とは?コレラ流行の歴史と教訓

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結論から言うと、歴史的文脈における「コロリ」と現代医学でいう「コレラ」は同一の感染症です。病原体であるコレラ菌(Vibrio cholerae)が引き起こす経口感染症を指しています。

では、なぜ日本では「コロリ」と呼ばれたのでしょうか。語源の由来には主に2つの説が存在します。ひとつは、感染するとわずか数日で「コロリと死んでしまう」という日本語の擬態語から自然発生的に呼ばれるようになったという説。もうひとつは、オランダ語の「cholera(コレラ)」という発音が当時の日本人に「コロリ」と聞き取られた音訳説です。実際にはこの両者が結びつき、庶民の間で定着したと考えられています。

当時の文献や瓦版には、おどろおどろしい漢字表記が数多く残されています。代表的なものが「虎列刺」「虎狼痢」「虎狼狸」です。虎や狼のように獰猛で、狸のように人を化かす怪異な病気という意味が込められ、当時の人々が抱いた計り知れない恐怖心が漢字の当て字からも克明に伝わってきます。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。