絶景だけでなく、重厚な歴史の息吹を感じられる点も火の山公園の隠れた醍醐味です。山頂周辺には、明治時代に関門海峡の防備を目的に築かれた「火の山砲台跡」が良好な状態で遺存しており、国の登録有形文化財および近代化産業遺産に認定されています。
堅牢な赤レンガ造りの掩蔽部(兵舎や弾薬庫)や巨砲が据えられていた砲座跡は、鬱蒼とした木々の中に佇み、どこかノスタルジックで厳かな空気を漂わせています。かつて軍事機密として一般人の立ち入りが禁じられていた要塞地帯が、現在は平和な絶景展望地として開放されている歴史のコントラストは、散策する者の知的好奇心を刺激します。