「熱が37度台前半だから大丈夫」「ただの寝不足だろう」。そう高を括っているうちに、症状が急変する事例が増えている。最新の臨床現場からの報告によると、発熱のパターンは従来のような「突如として38度以上の高熱が出る」形から、徐々に体温が乱高下する微熱傾向へとシフトしている。また、倦怠感についても「体が重い」という全体的な徒労感ではなく、目の奥の痛みや首筋のこりを伴う局所的な違和感から始まるケースが目立つ。
見落としがちなのが潜伏期間の微細なサインだ。平均3〜5日とされる潜伏期間の終盤、喉の奥に軽く引っかかるような異物感や、夜間だけ生じる乾いた咳、さらには消化器系症状としての軽度の下痢が先行することがある。これらは一般的な風邪薬で一時的に和らぐため放置されやすいが、それこそが感染拡大の盲点となっている。自分の体のわずかな「ズレ」を無視しない感覚が求められているのだ。