医療系コミュニティやSNS上には、薬への依存が生んだ痛切な失敗談が数多く投稿されています。
「ロキソニンを飲むと痛みが消えるので、毎日飲んで長距離ウォーキングを続けていた。半年後、胃潰瘍で倒れて入院。退院後に膝を再検査したら、無理に動かしたせいで軟骨が完全に消滅し、骨同士がガリガリと削れて即人工関節手術を宣告された」(60代女性の手記より)
このようなケースは決して珍しくありません。解熱鎮痛薬の長期連用には、2つの巨大なリスクが存在します。
第1に、身体への器質的ダメージです。NSAIDsは胃粘膜を保護するプロスタグランジンの合成も阻害するため、長期服用者の約15〜30%に胃・十二指腸潰瘍が発生し、無自覚のまま消化管出血に至る例があります。さらに、腎血流量を低下させるため、特に70歳以上の高齢者では潜在的な急性腎不全や高血圧の悪化を招く危険性が厚生労働省の安全性情報でも繰り返し警告されています。
第2に、「痛みのマスキングによる関節破壊の加速」です。痛みは本来、「これ以上関節に負荷をかけるな」という生体の防御シグナルです。薬で無理やりシグナルを遮断した状態で活動を続けると、関節軟骨の摩耗速度は通常の数倍に跳ね上がります。薬で痛みが消えた状態を「治った」と錯覚することが、関節破壊を不可逆な段階へ追い込む最大の要因となっています。