ベイマックスの造形は、徹底的に無駄を削ぎ落としたミニマリズムの極致です。それゆえに、わずか数ミリのズレが全体の印象を大きく変えてしまいます。まずは誰でも失敗しないベイマックスの顔の描き方のコツと、全身のバランスを整える手順を把握しましょう。
ドン・ホール監督が来日時に神社の「鈴」を見てインスピレーションを受けたと語るその顔立ちには、明確な黄金比率が隠されています。
【ステップ1:顔の輪郭と目の配置】
輪郭は完全な正円ではなく、横幅がわずかに広いなだらかな楕円を描きます。次に、その中央よりやや下の位置に小さな黒丸を2つ配置します。ここで最も重要なのが目の間隔です。「黒目の直径に対して、目と目の間隔を約3.5倍あける」のが公式デザインに迫る絶対法則です。間隔が狭すぎると神経質な表情になり、広すぎると気の抜けた印象を与えてしまいます。
【ステップ2:水平線の引き方】
2つの黒目を結ぶ直線は、黒目の下端ではなく「黒目の中心同士を真っ直ぐ水平に貫く」ように引きます。線の太さは黒目の直径の3分の1程度に抑え、途中でたるませず定規で引いたようにピンと張ることが、ロボットらしい端正さと温かみを両立させる秘訣です。
【ステップ3:ふくよかなボディライン】
全身を描く際は、頭部の下におおらかな「洋梨(洋ナシ)型」のアタリを取ります。首は描かず、頭部がマシュマロのように胴体に少し埋まっている状態を意識してください。肩幅は極端な撫で肩にし、下腹部から太ももにかけてどっしりとした重みを持たせることで、ベイマックスのイラストをかわいく安定感あるシルエットに仕上げられます。