鈴虫の鳴き声が電話で消える理由とは?音色の秘密と生態を徹底解剖

鈴虫の鳴き声が電話で消える理由とは?音色の秘密と生態を徹底解剖

鈴虫の鳴き声が電話で消える理由とは?音色の秘密と生態を徹底解剖についての疑問解決ガイドを徹底解説します。

鈴虫の「リーン、リーン」という透き通った音色は、口から声を出しているのではなく、前翅(まえばね)同士を高速で擦り合わせる摩擦音です。しかも、この音を奏でることができるのは成熟した成虫のオスに限られます。

オスの前翅の裏側には「摩擦脈(ヤスリ状の細かい突起が並んだ翅脈)」が走り、もう一方の翅の縁には「摩擦片(爪状の突起)」が存在します。鈴虫は左右の翅を背中の上で斜め約45〜80度に垂直近く立て、右の翅を上に重ねて左右に細かく開閉させることで、毎秒数十回に及ぶ高速摩擦を発生させます。翅にある広い膜状の空間(鏡膜)がスピーカーの振動板(コーン紙)と同じ役割を果たし、摩擦によって生じた微細な振動を劇的に共鳴・増幅させて周囲に響かせています。

日本人が古来より「リーン」というオノマトペで表現してきたこの音色には、状況に応じて明確な3つのコミュニケーション機能が存在します。

1. 誘引鳴き(ひとり鳴き): メスを遠くから呼び寄せるための最も一般的で美しい鳴き声。「リーン、リーン」と一定の間隔を置いて規則正しく鳴き続けます。
2. 口説き鳴き(求愛鳴き): 近づいてきたメスに対して交尾を促す際の鳴き声。通常の鳴き声よりもテンポが速く、「リ・リ・リ・リ……」と低く甘いトーンで翅を細かく震わせます。
3. 威嚇鳴き(闘争鳴き): 他のオスが自分の縄張りに侵入してきた際に発する鋭い鳴き声。「ルルルルッ」「リッ」と短く激しい音を立てて相手を威嚇します。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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