インターネット上の掲示板やSNSでは、緊急連絡先に関する根拠の薄い情報や誤解が散見されます。無用な不安に惑わされないために、押さえておくべきポイントを整理します。
誤解1:「友人・知人」を緊急連絡先に書いても問題ない?
親族と連絡が取りづらいとき、「親しい友人の名前を書いておけば良いだろう」と考える人がいます。しかし、原則として友人・知人を書くのは避けるべきです。
緊急連絡先が必要となる局面は、本人の病気や事故、入院、万が一の死亡時など、法的な同意や身柄の引き取り、金銭的な補償が絡む深刻な事態です。法的な代理権や親族関係を持たない友人に企業が連絡を取ったところで、医療行為の同意や住居の引き払いといった重大な決定を下すことはできません。連絡を受けた友人側も重い責任を負わされ、トラブルに発展するケースがあります。
誤解2:「携帯電話のみ」の記載は心証を悪くする?
「固定電話がないと、きちんとした家庭環境ではないと思われるのではないか」という不安を抱く応募者は今なお存在します。しかし前述の通り、固定電話なしは現代の標準です。実家に固定電話がない場合でも、両親の携帯電話番号をそのまま記載して何ら問題ありません。
無理に空欄を埋めようとして昔の解約済み番号を書いたり、知人の固定電話を借りて書いたりすることこそが、虚偽記載や重大な連絡ミスを引き起こす原因となります。
誤解3:本人の承諾を得ずに勝手に書いても良い?
家族であっても、「履歴書の緊急連絡先に名前と電話番号を書いた」という事実は事前に必ず共有しておく必要があります。突然、企業名で見知らぬ番号から電話がかかってきた場合、親族が詐欺や迷惑電話と誤認して着信拒否にしたり、無用なトラブルを引き起こしたりする恐れがあるためです。個人情報保護の観点からも、第三者の個人データを企業に開示する以上、事前の合意形成は最低限のマナーです。