エバーフレッシュの落葉に悩む人の間で頻発している「二大誤解」があります。それは「弱っているから栄養剤・肥料をあげるべき」という思い込みと、「病気だと思い込んで害虫の存在を見落とす」という盲点です。
まず断言すべき事実として、葉がパラパラ落ちて元気をなくしている株に化成肥料や液体肥料を与える行為は、植物に対する「毒薬の投与」に等しい致命的なミスとなります。根が弱っている状態の用土に肥料分を投入すると、浸透圧の関係で逆に根から水分が吸い出される「肥料焼け」を引き起こします。弱った人間にごちそうを無理やり食べさせれば胃腸が破綻するのと同様、衰弱期に必要なのは養分ではなく、静かな環境と必要最小限の水分だけです。肥料を与えるのは、トラブルが解決し、春から夏にかけて新芽が元気に展開し始めてからで遅くありません。
次に、ネット上でも原因特定が遅れがちなのが「ハダニ」による食害です。乾燥した室内のエバーフレッシュには、体長0.5mmにも満たない極小のハダニが驚くほど高頻度で寄生します。葉の裏に寄生したハダニが葉緑素を吸い取ると、葉の表面に針先で突いたような微細な白・黄色の斑点が現れ、全体の色がかすれて最終的に枯死・落葉します。葉の付け根にクモの巣のような極小の糸が張っていたら、ハダニが爆発的に繁殖している動かぬ証拠です。
このハダニ被害を劇的に予防・抑制する決定打となるのが、日々の「葉水(はみず)」の効果です。ハダニは水と高湿度を極端に嫌う生態を持っています。霧吹きを使って葉の表裏にたっぷりと微細なミストを吹きかける習慣をつけるだけで、室内の乾燥から葉を守るだけでなく、ハダニの定着を物理的に阻止できます。すでに大発生してしまった場合は、浴室に鉢を運び込み、葉裏全体を強めのシャワーで洗い流すか、園芸用の殺ダニ剤スプレーを散布して確実に駆除する必要があります。