クリスピーチキンアンドトマトがこれほど急速に全国展開できた背景には、外食産業におけるビジネスモデルの革新がありました。しかし、その革新的な構造こそが、利用者が目にする評判のブレを生み出す最大の盲点となっています。
同ブランドの多くの拠点は、独立した路面店舗ではなく、既存の居酒屋やカフェ、あるいは複数のデリバリーブランドを一堂に集めたゴーストキッチン(シェアズキッチン・バーチャルレストラン)の形態をとっています。既存飲食店の厨房設備とアイドルタイムを活用し、フランチャイズ契約によってライセンス生産を行う仕組みです。これによってブランド側は莫大な初期投資を抑えて電光石火のスピードで全国展開を成し遂げました。
さらに現在では、そのノウハウを携えて米カリフォルニア州サンディエゴ(クレアモント地区)に出店を果たすなど、日本発のコリアンチキンブランドとしてグローバルな挑戦を加速させています。Instagramなどの公式SNSも洗練され、ブランド価値の向上に余念がありません。
しかし、国内のデリバリー利用者が直面する現実は複雑です。料理を作る現場は、韓国チキンの専任シェフではなく、普段は別の料理を作っている提携飲食店のスタッフであるケースが少なくありません。フライヤーの油の鮮度管理、油温が戻る前の投入、あるいはチキンムやトッピングの入れ忘れといった人為的ミスが発生しやすい環境が構造的に存在します。Uber Eats等で注文する際は、「販売元店舗の評価スコアが4.5以上を維持しているか」「実店舗の所在が明確か」を事前に確認することが、ハズレを引かないための決定的な防衛策となります。