味噌という調味料は実に繊細で、そして獰猛だ。熱を加えることで香りが立ち上る一方、乾燥や濃縮のプロセスで本来の芳醇な風味が損なわれやすい。この難題に対し、日清食品ホールディングスをはじめとする大手メーカー各社は、フリーズドライ技術や独自の多層ノンフライ製法を駆使してブレイクスルーを果たしてきた。
単に「味噌味の粉末」を溶かす時代はとうに過ぎ去った。現代のカップラーメンは、液体スープに含まれる熟成生味噌のフレッシュな酸味、豚骨や鶏ガラの抽出エキス、さらには生姜や山椒などの香味野菜オイルを別添にすることで、店舗の調理プロセスである「中華鍋での焼き」に近い風味の再現に成功している。