年収に対する実感を掴むため、具体的な平均年収手取り額シミュレーションを行います。額面上の年収から健康保険料、厚生年金、雇用保険料、所得税、住民税が差し引かれた後の「手取り額」は、およそ75〜80%程度です。
単身者(扶養親族なし)をモデルケースとした場合の手取り目安は以下の通りです。
- 年収350万円:手取り約275万円(賞与年2ヶ月分想定で毎月の手取り約19.5万円)
- 年収400万円:手取り約315万円(賞与年2ヶ月分想定で毎月の手取り約22.5万円)
- 年収458万円:手取り約355万円(賞与年2ヶ月分想定で毎月の手取り約25.3万円)
- 年収500万円:手取り約390万円(賞与年2ヶ月分想定で毎月の手取り約27.8万円)
ここで注目すべきは、多くの若手・中堅が直面する年収400万円手取り生活水準のリアルです。都内近郊で一人暮らしをする32歳男性(メーカー勤務・額面年収410万円)の給与明細を取材した際、彼は通帳を見つめながら次のように語りました。
「毎月の手取りは残業代を入れても約23万円。そこからワンルームの家賃7万5000円、水道光熱費や通信費で3万円、食費や日用品で6万円が消えます。残りは6万5000円。奨学金の返還に月1万5000円を充てると、手元に残る可処分所得は5万円です。ここから冠婚葬祭や医療費、交際費を捻出すれば、貯金に回せる額は月2万円が限界。将来への投資や結婚資金の準備など、考える余裕すらありません」
物価高が直撃する中、手取り月額20万円台前半の家計は、贅沢を一切排除しても「生きるための固定費」で資金が枯渇するギリギリの防衛戦を強いられているのが現場の肉声です。