いま醸造界で最も熱い議論を呼んでいるのが、副原料を用いた自由な発想のクラフトサケの存在だ。ホップや果汁、ボタニカルを掛け合わせた革新的なプロダクトは、既存の枠組みを心地よく揺さぶり、新世代の飲み手を次々と開拓している。
こうした日本産酒の可能性を早くから見抜き、世界へ向けて発信してきたのが元サッカー日本代表の中田英寿氏だ。全国数百軒の酒蔵を自らの足で巡り、流通時の温度管理の徹底やデザイン性の刷新を提唱してきた氏の活動は、世界中のファインダイニングに大きなインパクトを与えた。今やロンドンやニューヨーク、パリの一流ソムリエたちが、名だたるグラン・クリュのワインと同等の敬意を持って日本の酒をリストに加えている。