1972年12月にリリースされた『宗右衛門町ブルース』は、当初ローカルな企画盤としての性格が強い楽曲でした。しかし、大阪・ミナミの花街である宗右衛門町を舞台にした切ない別れを描いた歌詞と、哀愁に満ちたメロディーが夜の社交場を中心に口コミで急速に浸透していきました。
有線放送から火が点いた人気は瞬く間に全国へと拡大し、オリコンチャート上位を長期間独走、累計売上は200万枚を突破する大ミリオンセラーを記録します。当時、関西のローカルな地名を冠したムード歌謡が全国的な社会現象となった例は極めて珍しく、昭和歌謡史に燦然と輝く金字塔となりました。