古代エジプト第18王朝は、トトメス3世やアメンホテプ3世など名君が連なり、軍事・経済ともに空前の黄金期を迎えていました。その最盛期に王位を継承したのがアメンホテプ4世です。世界史の教科書でも必ず太字で登場するこのファラオは、歴代の王たちとは全く異なる道を歩みました。
当時のエジプトは、国家守護神であるアメン神をはじめ、オシリスやイシスなど無数の神々を崇める多神教国家でした。しかし、アメンホテプ4世は即位後まもなく、従来の神々の崇拝を全面的に禁止。光り輝く太陽の円盤そのものを神格化した「アトン神」のみを唯一の神とする、前代未聞の宗教改革へと舵を切ったのです。