「除光液を切らしてしまったけれど、どうしても今すぐオフしなければならない」という危機的状況において、身の回りにある日用品が代用できるのかどうかは切実な問題です。インターネット上では香水や消毒用アルコール、除菌シートなど様々な裏技が紹介されていますが、化学的な組成を見極めなければ爪を痛めるだけの結果に終わります。
結論から言えば、マニキュア除光液なし落とし方として最も実用性が高いのは「高濃度の消毒用エタノール」と「速乾性トップコート(または手持ちのマニキュア)の重ね塗り」の2種類です。
まず、家庭用救急箱に常備されていることが多い消毒用エタノール代用の真相について検証します。日本薬局方で定められた消毒用エタノールは濃度76.9〜81.4vol%のエタノールを含有しており、マニキュアの被膜を形成しているニトロセルロースなどの樹脂結合を緩やかに分解する性質を持っています。ただし、市販の除光液(アセトン主成分)に比べると溶解力は弱く、コットンに含ませてただ擦るだけではびくともしません。アルコールを含ませたコットンを爪の上に約2〜3分間密着させ、成分を浸透させてからゆっくり滑らせるのがコツです。
もう一つのアプローチが、マニキュア重ね塗りで落とす裏ワザの真相です。これは「油汚れを油で浮かす」のと同様の原理で、乾いたマニキュアの上に手持ちの透明トップコートや液状のマニキュアを厚めに塗り、ポリッシュに含まれる溶剤が下の層を再溶解する瞬間を狙う手法です。塗った直後の5〜10秒以内、まだ乾ききっていない柔らかい状態で、コットンやキッチンペーパーを使って根本から爪先へ向かって一気に拭き取ります。色素沈着を避けるため、重ねるポリッシュは無色透明のクリアカラーを選ぶのが鉄則です。