SNSやネット掲示板、Q&Aサイトを調査すると、「大事な仕事があるから痛む前に飲んだ」「1錠では効かない気がして2錠一気に飲んでしまった」といった生々しい投稿が数多く見受けられます。「市販薬だから多少多く飲んでも安全だろう」という誤った安心感が、不適切な服用行動の温床になっています。
現場の薬剤師や救命救急の医師へのヒアリングによると、以下のようなケースでトラブルが生じるパターンが目立ちます。
- 予防的服用の常態化:「午後から頭痛になりそうだから」と痛む前から飲み続け、気づけば毎日手放せなくなっている。
- 他の風邪薬との重複:総合感冒薬(風邪薬)に含まれる解熱鎮痛成分とロキソニンを同時に飲み、知らぬ間に重度のオーバードーズ(過剰摂取)になっている。
- 胃痛の自己治療:ロキソニンによる胃痛を「ストレス性の痛み」と勘違いし、さらにロキソニンを重ねて飲んで胃潰瘍を悪化させてしまう悲劇。
公式の注意喚起にもある通り、解熱鎮痛薬は「痛みや熱という症状を一時的に抑える対症療法薬」であり、病気の根本原因を治す薬ではありません。効かないからと量を増やす行為は、治療ではなく単なる毒性の蓄積に過ぎないのが医療現場の冷徹な事実です。