1983年に上智大学を卒業した野田氏が最初のキャリアとして選んだのは、日本を代表する名門・帝国ホテルでした。当時は男女雇用機会均等法の施行(1986年)前であり、総合職として女性が現場で結果を出すことは極めて険しい道でした。
ホテルマン時代を語る上で欠かせないのが、自著や回顧録でも赤裸々に明かされている「客室清掃・トイレ掃除のエピソード」です。配属当初、名門大学卒のプライドを打ち砕くかのように課されたトイレ掃除に対し、彼女は一切の妥協を排して便器を素手で磨き上げ、最終的には「便器の水を自ら飲んで見せ、清潔さを完璧に証明した」という伝説的な逸話が残されています。フロント業務や宴会予約業務でも顧客第一の姿勢を徹底し、接客と現場オペレーションの神髄を体得したこの4年間こそが、彼女の政治信条である「現場主義」の出発点となりました。