映画やドラマの制作現場、そして当時の舞台挨拶や特別インタビューにおいて、2人が語った言葉には嘘のない敬意が常に宿っていました。
『アイネクライネナハトムジーク』の初日舞台挨拶において、多部未華子は共演の歴史を振り返りながら、「三浦くんとは約4年ごとにご一緒していて、高校生から始まって今回は夫婦の役。次はまた4年後ですかね?」と茶目っ気たっぷりに語り、会場を温かな笑顔で包み込みました。これに対し三浦春馬も「ぜひお願いしたいです。多部さんと現場で対峙すると、言葉を交わさずとも役としての呼吸が自然に作れる」と返し、お互いへの絶対的な信頼感を覗かせていました。
また、ドラマ『僕のいた時間』の撮影現場では、ALSという難役にストイックに向き合い、過酷な減量と役作りに追い込まれていた三浦春馬の精神的支柱となったのが、他ならぬ多部未華子の存在だったと伝えられています。当時の現場スタッフや共演者の証言によれば、多部未華子は現場で過剰に気を遣いすぎることなく、普段通りの自然体で明るく接することで、三浦春馬が抱える重圧をそっと和らげていたといいます。
作中で描かれた「拓人と恵」の強い結びつきは、カメラが回っていない時間における2人の精神的成熟と、お互いを気遣い合うプロフェッショナルな距離感によって支えられていたことは間違いありません。