佐良直美の年齢や経歴を振り返ると、歌手からドッグトレーナーへの転身は一見すると唐突な変化に映るかもしれません。しかし、その根底には子供の頃から培われた筋金入りの動物愛が存在していました。
歌手として多忙を極めていた1970年代から、彼女は捨て犬や捨て猫の保護を個人的に続けていました。やがて「単に可哀想だから助ける」という感情論だけでは日本の動物遺棄問題は根本解決しないと痛感。飼い主が正しい知識とマナーを身につけ、犬と人間が共生できる社会を作るため、本格的に欧米の先進的な動物行動学やドッグトレーニング技術を学び始めました。
その後、栃木県那須塩原市に拠点を構え、家庭犬のしつけ専門機関である「アニマルファンスィアーズクラブ(AFC)」を設立。さらに有限会社キャットミントを通じて、動物福祉の啓発、優良ブリーディングの推進、殺処分ゼロを目指す保護活動を体系化しました。力任せに押さえつける旧来の訓練法ではなく、犬の心理を理解して褒めて育てる科学的アプローチを日本に定着させた先駆者の一人として高く評価されています。