名寄帳(なよせちょう)とは、地方自治体(市区町村、東京23区の場合は都税事務所)が管理している課税台帳をもとに、特定の所有者ごとに所有する不動産(土地・家屋)を一覧としてまとめた一覧表のことです。「名寄せ」という言葉の通り、同一市区町村内に散らばる不動産を同一人物の名義ごとに束ねて集約する役割を持ちます。
実務の現場で頻繁に混乱を招くのが、「固定資産課税台帳」や「固定資産評価証明書」との違いです。制度上の位置づけを整理すると、地方税法第387条に基づき市区町村が備え付ける台帳そのものが「固定資産課税台帳」であり、名寄帳はその台帳を所有者単位で閲覧・出力できるようにした写し(または画面印刷物)を指します。自治体によっては正式名称を「固定資産課税台帳(名寄帳)」「名寄帳兼課税台帳」などと呼称しています。
一方で、法務局での所有権移転登記(名義変更)に添付する書類として知られる「固定資産評価証明書」とは、その目的と記載範囲において決定的な違いが存在します。以下の比較表でそれぞれの特性を把握しておくと、手続きの二度手間を防ぐことができます。