NHKが公式に掲げる選考基準は、例年「今年の活躍」「世論の支持」「番組の企画・演出」の3本柱で構成されています。しかし、2026年の選考プロセスにおいて、これらの言葉が持つ実質的なウェイトは劇的に変化しました。
最大の転換点は、オリコンなどのフィジカル(CD)セールス指標の評価割合が極限まで引き下げられ、SpotifyやApple Musicなどの「オーガニックな国内・海外ストリーミング総再生数」「SNSにおける能動的UGC(ユーザー生成コンテンツ)の創出数」へ全面的にシフトした点にあります。コアファンによる複数買い支えが効くCD販売枚数だけでは、NHKが求める「世論の広範な支持」の証明とは見なされなくなったのです。
さらに見逃せないのが、「番組構成のコンセプトにおけるアニソン・劇中歌の激増」です。世界的な日本アニメの覇権に伴い、タイアップ楽曲が国内外の音楽チャートを席巻しました。制作陣がグローバル配信プラットフォームやNHKプラスでの見逃し配信視聴数を意識するあまり、アニソン関連アーティスト枠を大幅に拡張した結果、一般のJ-POPおよびアイドル枠の椅子取りゲームが極限まで激化したのです。