「城之内死す」が単なる2000年代のアニメの1シーンにとどまらず、20年以上経過した現在もSNS上で爆発的な生命力を維持している背景には、インターネットカルチャーにおける「構文化」の歴史があります。
放送直後の2000年代中盤、大手掲示板「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」のニュース速報VIP板やアニメ実況板において、この予告は「公式による究極の出落ち」としてテンプレート化されました。「お願い、死なないで〇〇! あんたが今ここで倒れたら… 次回、『〇〇死す』」というフォーマットは、日常のあらゆる絶望的なシチュエーションに応用できる万能のパロディ構文として定着したのです。
さらに2010年代以降、ニコニコ動画のMAD文化やX(旧Twitter)のリアルタイム実況文化と結びつき、ソシャゲのガチャ爆死報告、スポーツの逆転負け速報、締切に追われるクリエイターの悲鳴など、文脈を選ばず使えるスラングへと進化を遂げました。2024年から2026年にかけても、VTuberの配信やショート動画のオチとして多用されており、若年層にとっては「元ネタのアニメ本編は知らないが、定型句として日常的に使っている」という言語現象にまで達しています。