シーズン1の放送当時、視聴者の間で大きな話題と議論を呼んだのが、加藤綾子演じる木下香織の「治験コーディネーター(CRC)」という職業描写でした。
劇中では、高級料亭で教授陣に高額な接待を行ったり、新薬や機器の採否を巡って政治的な裏取引を仲介したりする華やかなフィクサーのように描かれました。しかし、放送当時から日本臨床薬理学会や日本看護協会など複数の医療関係団体から「実際の治験コーディネーターの職務内容と著しく乖離しており、視聴者に誤解を与える」との声明が出される事態となりました。
現実の治験コーディネーターは、製薬会社や医療機関と連携しながら、治験に参加する患者に対する十分な説明(インフォームド・コンセント)の補助、患者の心理的ケア、スケジュール管理、服薬指導、データの正確な記録など、患者の安全確保と倫理的配慮を担う極めて誠実かつ専門的な医療専門職です。本作の描写はあくまでエンターテインメントとしての誇張されたドラマ的演出であり、現実の医療現場におけるCRCの献身的な役割とは異なる点を理解しておく必要があります。