日本の公職選挙法第46条では、選挙人は「自ら候補者1人の氏名を記載しなければならない」と定められており、これが自書式投票の原則です。例外として、身体の障害などで自署できない場合の「代理投票(代筆)」や「点字投票」が認められているものの、基本は有権者本人の直筆が求められます。
実は、公職選挙法第86条の4などに基づく「記号式投票(あらかじめ印刷された候補者名に〇印やレ点を付ける方式)」も地方自治体の条例を定めれば実施可能と規定されています。しかし、実際に記号式投票を採用している自治体は極めて稀です。法改正による全面移行が進まない最大の理由は、「候補者を自ら選んで書く」という行為自体が有権者の明確な意思表示であるという司法判断や憲法解釈が長年維持されている点にあります。