『Missing』の歌詞に込められた「出逢いが生涯遅すぎた」「許されない愛の行方」というテーマは、フィクションではなく久保田利伸本人の若き日の実体験と知人のエピソードが色濃く反映された実話であることが、過去の特番インタビューや本人の回想で明かされています。
アマチュア時代からプロデビューを模索していた20代前半、足繁く通っていた飲食店や音楽仲間を通じて出会った年上の女性。彼女にはすでに結婚を約束した婚約者(あるいはパートナー)が存在していました。互いに惹かれ合う空気を肌で感じながらも、決して踏み込んではいけない境界線を前に、久保田利伸は想いを胸の奥底に閉じ込める選択をします。
「言葉にしてしまえば相手の人生を壊してしまう」という激しい葛藤、夜の街を一人歩きながら抱いたやり場のない喪失感が、そのままペンを走らせる原動力となりました。タイトルの「Missing」には、「失うこと」「見つからないこと」、そして英語の口語表現である「I miss you(あなたが恋しくてたまらない)」という二重三重の感情が込められています。