ブルグミュラーコンクールの予選では、主に「優秀賞」「奨励賞」「努力賞(または参加賞)」の各賞が授与されます。このうち、優秀賞を受賞した参加者のみがファイナル進出の権利を獲得します。一方、優秀賞に届かず「奨励賞」となった演奏には、一体どのような違いがあったのでしょうか。
審査員から手渡されるブルグミュラーコンクールの講評を詳細に分析すると、優秀賞を獲得する演奏と奨励賞に留まる演奏の間には、明確な「評価の壁」が存在することが分かります。奨励賞の講評には「指がよく動いています」「丁寧に練習されています」といったポジティブな言葉とともに、次のような改善点が添えられるケースが目立ちます。
- 「強弱記号(fやp)の変化が音量の大小だけになっており、音色の変化が欲しい」
- 「右手メロディと左手伴奏のバランスを整え、左手がメロディを邪魔しないように」
- 「曲のキャラクター(情景や感情)をもっと明確に表現しましょう」
優秀賞を獲得する演奏は、楽譜に書かれた情報を正確に再現した上で、「曲の物語や情景が聴き手にまっすぐ伝わってくる演奏」です。審査員の心に響く説得力があるかどうかが、奨励賞と優秀賞を分ける決定的な境界線となっています。