皇室に関わる予算は、皇室経済法によって明確に3つのカテゴリーへと分類されている。この構造を理解しなければ、皇室財政の全体像は見えてこない。
第1が先述した「内廷費」。第2が、皇室予算の最大シェアを占める「宮廷費」である。これは天皇陛下の国事行為、外国要人の接遇、皇居や御所の維持管理といった公的活動に充てられる国の予算であり、年間百数十億円規模にのぼる。宮廷費は宮内庁が直接管理・執行する公金であり、皇室の私有財産には1円も入らない。
第3が、秋篠宮家をはじめとする宮家皇族に支給される「皇族費」だ。宮家の当主や皇族個人の品位保持のために支払われるもので、各宮家の独立した生計を支えている。内廷費と皇族費は私金、宮廷費は完全な公金という厳密な線引きこそが、日本の皇室財政を律する大原則となっている。