『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』が白泉社の青年のための漫画雑誌『ヤングアニマル』で連載された意義は極めて大きい。従来の青年漫画誌における戦争漫画といえば、劇画調のリアルな絵柄や兵器の精密描写に焦点を当てたミリタリー色の強い作品が主流だった。
しかし、白泉社と作者の英断によって生まれた本作は、これまでの歴史漫画の枠組みを根底から覆した。戦争を知らない若い世代にもスッと入り込める親しみやすさを持ちながら、内容は極めて硬派で誠実。このアプローチによって、普段は歴史漫画や戦争ものを手に取らない層にも読者層を広げることに成功したのだ。