首位の座を確固たるものにしたインドの勢いは止まらない。人口14億4000万人を突破したこの南アジアの大国は、豊富な若年層を原動力とする圧倒的な「人口ボーナス」の黄金期を謳歌している。巨大な内需市場とIT・製造業の爆発的な成長力は、世界中の投資マネーを吸い寄せる磁石となった。街に溢れる若者たちの熱気は、21世紀がインドの世紀であることを無言のうちに物語る。
対照的なのが中国の急激な失速だ。半世紀に及んだ人口抑制策の傷痕は深く、歴史的な減少局面から抜け出せない。生産年齢人口の急減と高齢化のダブルパンチは、工場の稼働率から不動産市場の停滞に至るまで、あらゆるマクロ経済指標に暗い影を落とし始めている。アジアの二大巨頭によるこの劇的な交差は、世界のサプライチェーンと軍事バランスの再編を否応なく加速させている。