2012年のドラフト会議で日本ハムから単独1位指名を受け、栗山英樹監督の「前例のない二刀流育成プラン」に心を動かされて入団を決断した大谷選手。入団当初の千葉県鎌ケ谷市にある選手寮「勇翔寮」での生活には、彼の純朴な人柄を物語る数々の証言が残されています。
当時の番記者や球団関係者の証言によると、休日でも外出することは滅多になく、寮のトレーニングルームで黙々とバットを振り、身体のケアに時間を費やしていました。同期や先輩選手が外食に出かけるなか、寮の食堂で栄養バランスの整った食事を何杯もおかわりし、夜は誰よりも早く就寝する生活を徹底していたといいます。
物欲が極めて薄く、移動時も球団支給のジャージやシンプルな服装を好む姿は、当時からメディアの間で「野球以外に一切の雑念がない求道者」と評されていました。先輩にいじられては白い歯を見せて照れ笑いする愛されキャラでありながら、グラウンドに立つと誰よりも鋭い眼差しで自己の投打を分析するギャップが、首脳陣やチームメイトからの絶大な信頼を集める決定打となりました。