飲み会の場で「あの人、本当にお酒が強いね」と評されるとき、多くの場合は「長時間飲んでも乱れない」「顔が赤くならない」「足取りがしっかりしている」といった外見上の変化の少なさが決め手になる。周囲がほろ酔い気分から千鳥足へと移行していく中で、変わらぬトーンで会話を続けられる女性は、社交の場において間違いなく「強い」とラベル貼りされる。
しかし、医学的な観点から見ると、この「外見上の強さ」と「器官としての耐性」は必ずしも一致しない。医療従事者が注目するのは、血中アルコール濃度の推移と肝臓での代謝スピードだ。脳がアルコールに対して麻痺を起こしにくく酔いを感じにくい「機能的耐性」を持っている人は、実際には体内に危険なレベルのアルコールが蓄積していても平然としていられる。社交場での「強い」という評価は、単に脳の警戒アラートが鳴りにくい体質を指しているケースも少なくない。