鮮烈なデビューを果たし、日本武道館公演を成功させるなどトップバンドの座に駆け上がったLOOKでしたが、その活動期間は決して長くありませんでした。1988年12月、フロントマンである鈴木トオルが脱退し、残されたメンバーも1989年に活動停止(事実上の解散)を選択することになります。
解散の真相について、当時の音楽メディアや後年の回顧インタビューでは、「強烈な個性の衝突」と「音楽的志向の乖離」が挙げられています。
LOOKは、ソウルフルでハイトーンなボーカルを得意とする鈴木トオル、緻密なメロディラインとポップセンスを誇る千沢仁、ジャズやフュージョンの素養を持つチープ広石、シンセサイザーやプログラミングを駆使する山本はるきちという、全く異なる音楽的バックボーンを持つ4人の集合体でした。デビュー曲の大成功によって「バラード主体の歌謡ポップスバンド」というパブリックイメージが定着する一方、各メンバーが追求したい本格派ロックやフュージョン、AORのサウンドとの間にギャップが生じ、創作上の葛藤が深まっていったとされています。