5月の満月を「フラワームーン(Flower Moon/花月)」と呼ぶ風習は、北米のアメリカ先住民(ネイティブ・アメリカン)の生活文化に端を発します。アルゴンキン族をはじめとする先住民族は、農業や狩猟、採集の目安にするため、季節の移り変わりを月の満ち欠けとともに記録し、各月の満月に自然界の情景にちなんだ固有の名前を付けていました。
厳しい冬が完全に去り、野山一面に色とりどりの野生の花が咲き乱れる5月は、生命の躍動と大地の豊かさを実感する特別な季節でした。この咲き誇る花々への賛美と感謝を込めて名付けられたのが「フラワームーン」です。
世界各地でも同様に季節を反映した別名が存在し、アングロサクソンの伝統では「ミルクムーン(Milk Moon)」、ケルトの暦では「ブライトムーン(Bright Moon/輝く月)」などとも呼ばれ、古今東西を問わず自然の恵みを象徴する満月として大切にされてきました。