和梨本来の爽やかな清涼感を損なわず、なおかつ保存性と適度なコクを両立させるベストバランスとして、長野県の果樹農家直営施設「Cocoro Farm Village」や大手料理メディア各社が一貫して推奨しているのが「梨の可食部に対して砂糖30〜40%、レモン果汁大さじ1(果肉300gあたり)」という配合だ。甘党であれば40%、すっきりとした酸味を楽しみたい場合は30%に設定するのが鉄則である。
砂糖の選定にも明確な理由がある。透明感のあるクリアな琥珀色とキレのある後味を求めるなら純度の高いグラニュー糖が一択となる。一方で、深みのある香ばしさやキャラメルのようなコクを付与したい場合には三温糖やきび砂糖の併用も魅力的だが、仕上がりの透明度は犠牲になる。用途に合わせて使い分けるのが上級者のセオリーだ。
日本食品標準成分表に基づくと、生の和梨100gあたりのエネルギーは約38kcalと非常に低カロリーだ。これに砂糖を35%添加して煮詰めた完成時のジャムは、大さじ1杯(約20g)あたり約30kcal前後に収まる。市販のストロベリージャムやマーマレード(大さじ1杯約40〜45kcal)と比較しても大幅にライトであり、日常使いのスプレッドとして極めて優れた栄養的バランスを誇る。