監督を務めるのは、過激な人間描写と圧倒的なリアリズムで知られる白石和彌だ。過酷な心理描写を得意とする彼が、今作で満を持して挑んだのは、極限状態に置かれた人間の狂気と欲望を暴き出す本格サイコサスペンスである。
撮影現場からのリークによると、白石監督は今回、CGに頼らない徹底的な実物セットを敢行したという。密室空間で繰り広げられる心理戦の臨場感を出すため、照明の配置やカメラアングル一つにも数時間を費やす妥協のないこだわりを見せた。スタッフの間では「息をするのも躊躇われる空気感」と囁かれており、狂気すら漂う現場の熱量がそのまま画面へ焼き付けられている。