糸井重里氏とスタジオジブリのタッグは、『もののけ姫』以外にも数多くの金字塔を打ち立ててきました。歴代のキャッチコピーを振り返ると、その時代の空気感とジブリ作品の精神が見事に切り取られていることがわかります。
- となりのトトロ:「このへんないきものは、まだ日本にいるのです。たぶん。」
- 魔女の宅急便:「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。」
- 紅の豚:「カッコイイとは、こういうことさ。」
- もののけ姫:「生きろ、そなたは美しい。」
- 千と千尋の神隠し:「トンネルのむこうは、不思議の町でした。」
- ハウルの動く城:「ふたりが暮らした。」
また、『もののけ姫』の海外展開における英語翻訳にも注目が集まりました。米国配給(ミラマックス)版の公式ポスターや劇中英語吹き替えでは、この言葉はシンプルに「Live.」、あるいは劇中セリフとして"Live on. You are beautiful."と訳されました。
日本語の持つ古風で格式ある「そなた」のニュアンスをそのまま欧米言語に置き換えるのは困難ですが、装飾を削ぎ落とした「Live.」という直球の動詞一言にしたことで、多民族・多文化のグローバル市場においても作品の切迫したメッセージがストレートに伝わる結果となりました。