世界地図上でトルコを探す場合、基準となるのは地中海東部と黒海に挟まれた領域だ。北緯36度から42度、東経26度から45度の範囲に広がり、日本の本州から九州とほぼ同緯度に位置する。国土面積は約78万3,562平方キロメートルであり、日本の約2倍強に相当する広大なスケールを誇る。
地理学的な最大の特徴は、国土が2つの大陸に分断されている点にある。マルマラ海と黒海を結ぶボスポラス海峡、ならびにダーダネルス海峡を境に、西側の約3%がヨーロッパ(東トラキア地方)、東側の約97%がアジア(アナトリア半島=小アジア)に属している。世界地図を観察すると、トルコはまさに巨大なユーラシア大陸の結節点として、ヨーロッパ、中東、コーカサス、中央アジアの四方をつなぐ「地政学的な要衝」であることが一目で理解できる。
周辺国の位置関係も極めて多面性に富んでいる。北西でギリシャおよびブルガリアと国境を接し、東部ではジョージア、アルメニア、アゼルバイジャン(飛地ナヒチェヴァン)、イランと隣接。さらに南部ではシリアおよびイラクと長い国境線を共有する。地中海対岸にはキプロスやエジプトを臨み、中東の熱気とバルカンの冷涼さ、そして地中海の温暖な気候が交錯する境界線そのものにトルコという国家は立脚している。